SPECIAL

特集

トップ
   
特集
   
練習試合 対天理大学戦

練習試合 対天理大学戦

2017/08/26

8月24日(木)・サニアパーク菅平(メイン)

帝京大学33-26天理大学

201708270027_1-600x0.jpg

《帝京大学》

[FW]

(1)李(城)西李(城)(2)堀越金(廉)堀越(3)淺岡垣本淺岡(4)今村(5)菅原(6)古田(7)安田申(賢)(8)マクカラン(ブ)

[BK]

(9)小畑(10)北村(11)竹山(12)マクカラン(二)(13)矢富(14)元田(15)尾﨑奥村

 

《天理大学》先発のみ

[FW]

(1)赤平(2)谷井(3)水野(4)紺谷(5)藤井(6)金村(7)松岡(8)原

[BK]

(9)松山(10)棚橋(11)別府(12)市川(13)土橋(14)吉田(15)國本

 

【前半】【得点経過】

【2分】帝0-7天

スクラムでターンオーバーされ、展開されて、トライを奪われる。

 

【25分】帝5-7天

キックカウンターから連続攻撃。ラックからWTB竹山が持ち出し、そのまま抜け出してトライ。

 

【28分】帝12-7天

キックオフから連続攻撃。ラックからLO菅原が持ち出し、ねじ込んでトライ。ゴール成功。

 

【31分】帝19-7天

キックオフから連続攻撃。BKに展開し、SH小畑が抜け出し、トライ。ゴール成功。

 

【36分】帝26-7天

キックカウンターから連続攻撃。WTB竹山が抜け出して前進。さらに展開し、SO北村が抜け出して、トライ。ゴール成功。

 

 

【後半】【得点経過】

【12分】帝33-7天

ラインアウトから連続展開。WTB竹山が抜け出し、走り切ってトライ。ゴール成功。

 

【20分】帝33-14天

ラインアウトからFWで攻められ、トライを奪われる。

 

【27分】帝33-21天

ラインアウトからつながれ、トライを奪われる。

 

【38分】帝33-26天

スクラムから攻められ、トライを奪われる。

 

201708270027_2-300x0.jpg201708270027_3-300x0.jpg201708270027_4-300x0.jpg201708270027_5-300x0.jpg

 

《BRIEF REVIEW》

夏合宿での練習試合最後の相手は、昨年度、大学選手権準決勝でも戦った天理大学。開始早々から、ミスもあり、攻め込まれる展開となる。2分には、スクラムでターンオーバーされ、先制トライを許してしまう。この試合、スクラムは総じて劣勢。岩出監督いわく「私がプレーしていた頃の、昭和のスクラム」と評する想定外のイレギュラーな組み方をされ、対応に戸惑ってしまった。スクラムだけでなく、ブレイクダウンでもサポートの遅れなどでペナルティを取られてしまうシーンが出てしまう。そんな空気を打ち破ったのは、WTB竹山。25分、ゴール前のラックから直接、持ち出して、そのまま抜け出してトライを奪う。ここからは、目が覚めたように帝京の攻撃が続く。28分、31分と、連続でノーホイッスルトライを奪って突き放す。序盤の動きが嘘のように、軽快な動きに変わり、ブレイクダウンでも出足よく入るようになり、激しさも増す。36分にはSO北村がトライを奪い、26-7で前半を折り返した。後半もこのペースで進むかと思われたが、相手の激しさもあり、試合開始直後のような、攻め込まれる展開が続く。12分にWTB竹山のトライで突き放すものの、ここからは終始劣勢。ペナルティも増え、ゴール前まで運ばれるシーンも増える。20分から3トライを奪われ、7点差とされる。さらに攻め込まれるが、激しいタックルでなんとか防ぎ、ノーサイド。33-26で帝京が勝利した。

 

《POST MATCH INTERVIEW》

 

岩出雅之監督

「天理大学さんのスクラムに関してこちらが無防備で臨んだ分、今日は相手のペースでスクラムを組まれてしまいました。私がプレーしていた時代の、『昭和の独特なスクラムだったと感じました。ルール変更もあり、このスクラムをやられるチームが最近は少ないので、私はとても懐かしく感じました。指導される方もその時代を経験して方と思います。選手たちはとても戸惑ったようで、

相手スクラムのいいところを出させてしまいましたので、仕組みをきちんと押さえて、次に対戦するときにはしっかりと対処したいと思います。この時点でこうしたスクラムを組めたことは、とてもよい経験をさせていただいたと思っています。この夏合宿では、春の積み上げに加えて、さらにイノベーションを起こせるようなアプローチができました。学生たちが今後、自分たちをどのように進化させていくかをイメージできたことが最大の成果です。ただ、その答えは、これからさらに積み上げていく中で出てくるものですので、それを楽しみに見守っていきたいと思います。」

 

キャプテン・HO堀越康介(4年)

「今日のゲームは少し気持ちの緩みが出てしまい、天理大学さんの圧力、必死さに受け身になってしまったところがありました。そこをゲーム前やゲーム中に感じ取って修正していかなければならなかったのに、それができなかったのは僕の責任だと思っています。前半の途中からいい流れにできたのですが、やはり『このまま行ける』という甘い気持ちがどこかにあって、後半、苦しい展開になってしまいました。次に同じことを繰り返さないように、副将の尾﨑らとしっかり考えながら、チームをまとめていきたいです。ただ、ネガティブに捉えるのではなく、天理大学さんに気づかせていただいたもの、試合の中で自分たちで気づけたものがたくさんあったので、東京に帰ってからも油断せずに、一日一日を大切にしていきたいです。この夏合宿は、いろいろなところで成長できたと感じています。ラグビーに限らず、人間的な部分でもいろいろなことを自分たちで考えてやってきました。全体的にはすごくいい時間を過ごせたと感じています。この合宿でやってきたことを、さらに精度を高め、ここで考えてきたことを東京に持ち帰って、毎日、やっていきたいと思います。それができれば、シーズンでの結果はおのずとついてくると思うので、気を引き締めてやっていきたいと思います。」

 

アタックでの収穫に手応え・古田凌(4年)



「どこか受けてしまうというか、様子見をしてしまったところがあったので、相手に勢いを与えてしまいました。スクラム、ラインアウトであまりうまくいかず、そこでもっと修正できたらよかったです。ブレイクダウンも、入れるところは入っているのですが、どうしても寄りが遅くなるところがあり、そこでジャッカルに入られて、ペナルティになったりしていたので、サポートの寄りをもっとはやくしていきたいです。この合宿ではアタックをメインにして取り組んできましたが、やはり帝京はディフェンスからというチームなので、前半の最初からガツガツ当たっていかなければいけないと思います。自分もFLとして、どんどん当たっていきたいです。この合宿を通して、自分としてはアタックでしっかりと前を見て、細かいコミュニケーションを取って、スペースのあるところにしっかりアタックできるようになったのは収穫だと思っています。夏合宿は終わりますが、まだまだ先があるので、ここでやってきたことを止めずに、秋冬のシーズンに向けてもっともっとレベルアップするように、コンディションも高めて、しっかりやっていきたいと思います。」

 

ここからもう一度上げていく・尾﨑晟也(4年)



「今日のゲームは合宿でやってきたことを全部出して、チャレンジしていこうと言って臨んだのですが、どこかしらに『楽にゲームを運ぼう』という気持ちがみんなにあって、マインドセットの部分で自分たちの甘さが出てしまいました。自分たちでうまくいかないところがあり、そこに天理大学さんの激しさがあって、受け身になってしまいました。後半、足が止まってしまったり、自分たちのミスがあったりして、そういったところから崩れてしまいました。ここから、もう一度、スキルを上げていって、フィジカルとフィットネスを鍛えて、シーズンに入れればと思います。夏合宿については、一人一人がどうやって学んでいこうとか、頭を使って考える習慣が身についてきているというところはよかったと思います。全体的にはいい合宿だったと思います。いい試合を2試合続けてきて、今日は少し甘い試合になってしまいましたが、これをいい方向に捉えて、これからもっともっと気を引き締めてシーズンに向かわないといけないと思います。シーズンに入ってからも、どんどんレベルアップして、もっと進化して、強いチームになっていきたいです。」

 

201708270027_6-300x0.jpg201708270027_7-300x0.jpg201708270027_8-300x0.jpg201708270027_9-300x0.jpg

 

《PICK UP PLAYERS》

 

4年生一人一人がキャプテンのつもりで

 

CTB 矢富洋則(4年)

Yatomi Hironori


 

1995年11月9日生まれ

医療技術学部スポーツ医療学科

仙台育英学園高校出身

身長181㎝/92㎏

 

 

今日の試合を振り返って、どう捉えていますか。

「ハーフタイムでの監督のアドバイスで、マインドセットのところで甘かった部分があり、軽いプレーが出て、ミスが多くなってしまいました。そこを相手につけ込まれて、後手に回ってしまったのが反省点です。」


前半の途中からはすごくよくなって、後半もその勢いで行けるかと思いましたが、そうなりませんでした。

「前半は、スタート時に余裕がありすぎて甘さが出たのを立て直したという感じでした。後半は、具体的にどこが問題だったかはこれから検証していきますが、タックルが甘くなったり、コミュニケーションが悪くなったりして、一発で取られてしまうシーンが多くなってしまいました。やはり、自分たちに隙があったということだと思うので、気持ちが変わり切れていなかったのかもしれません。」


夏合宿を総括して、どう評価していますか。
「全体としてはいい形でできてきたと思います。最後の試合でこういう試合をしてしまい、自分たちの足りないものが見えたこともよかったと思いますし、個人としてもタックルの精度がよくないこと、アタックで抜き切るところがまだまだだとわかったので、これからのシーズンに向けて改善していきたいです。」


現在の自身のコンディションは?
「この時期、例年はどこか痛めていて、万全ではない状態が多かったのですが、今年は珍しく(笑)ケガがなくて、調子はいいです。ここからもケガなく、シーズンを向けられるようにしていきたいです。」


■4
年生としてチームを引っ張って行く立場にいますが、リーダーシップについては、いま、どういう考えで取り組んでいるのでしょうか。
「キャプテンが何から何まで全部を見るのはしんどいですし、無理なので、僕ら4年生、リーダー陣が見えるところ、気づいたところをしっかりと指摘して、堀越の負担を軽くして、プレーにも集中できるようにしてあげようと、僕自身は考えてやっているつもりです。春はそうしたことができていなくて、堀越に負担をかけてしまったと思っています。まだまだですが、春先に比べたら、堀越の負担を軽くするために自分ができることは何かを考えて、行動するようになったと思います。チームの雰囲気が落ちているときにどうやって上げていくかとか、相手の術中にはまっていることに気づいて、試合中にチーム全体を修正させていくようなリーダーシップはまだまだ足りないので、もっと状況把握力を極めて、みんなに伝えていけるようにしたいです。僕たち一人一人がキャプテンのつもりでいられれば、堀越もすごく楽だと思うし、チームとしてもよくなると思うので、僕もそこを意識してやっていきたいです。」

では、シーズンへ向けての意気込みをお願いします。
「夏合宿の最後の試合でいい経験ができたと思うので、この経験を忘れずに、いまの自分たちに足りないものを追究していって、大きな目標に向けて、4年生からチームを鼓舞してやっていきたいと思います。」

例年はこの時期、どこかケガがあって満足にプレーできていなかったが、今年はケガもなく、いいコンディションで過ごせているという。春にはほとんど考えていなかったという4年生としてのリーダーシップにも目覚め、堀越キャプテンの負荷を減らすにはどうすればいいかを常に考えるようになった。反省点も口にするが、すべてポジティブな方向へ切り替えている。シーズンで毎年のように注目される「4年力」を担う一人であることは間違いない。「僕たち一人一人がキャプテンのつもりで」というさらなるキャプテンシーに期待しよう。

 

201708270027_10-300x0.jpg201708270027_11-300x0.jpg201708270027_12-300x0.jpg201708270027_13-300x0.jpg201708270027_14-300x0.jpg



COLUMN

――
冷めた気持ちを燃やすこと、燃えすぎた気持ちを冷ますこと――

夏合宿最後の試合は、試合の流れがまさに波打つように変わる、不思議なゲーム展開になりました。
開始早々から攻め込まれ、また岩出監督評するところの
「独特なスクラム」に翻弄され、先制点を許してしまいます。さらに、選手たちが「様子見」と表現するように、ブレイクダウンでもサポートが遅れ、ボールキャリアが孤立してしまうシーンが見られました。

しかし、前半25分に最初のトライを奪うと、そんな空気は一変します。キックオフからつないでのノーホイッスルトライを連続で奪うなど、約5分間で3トライをあげ、帝京が試合のペースを完全に握ったかに見えました。

ハーフタイムも、前半を冷静に振り返り、落ち着いた気持ちで後半に向かいました。

ところがです。後半の入りから、まるで前半の最初に戻ったかのような空気感が漂い、攻め込まれるシーンが増えたのです。前半25分以降の空気感は、そこにはありませんでした。見るからに怠惰なプレーがあったわけではありません。みんな、必死に戦っていました。しかし、まるでハーフタイムに空気感までリセットされてしまったかのように、攻め込まれる時間帯が長くなっていったのです。

選手たちに、この試合展開の波について聞いてみると、「どこかに甘さがあった」「気持ちの中にこのまま行けると感じるところがあったのかもしれない」「具体的にはわからないので、これから検証したい」といった答えが返ってきました。つまり「はっきりとはよくわからない」ようでした。

ただ、最初にも書いたように、前半の入りのところで「様子見」なところがあったのは、各自、認めるところです。前半の途中からは切り替えができたように見えたのですが、完全には修正しきれていなかったのでしょう。


岩出監督はこう分析します。

「ぬるいところから気持ちを燃やすのは難しいんです。前半、うまくいった時間帯は、そこまでうまくいかなかったので、必死になった結果でしょう。でも、気持ちが燃えるところまではいかなかった。ぬるい気持ちで試合に臨んだら、試合中に修正しようと思っても、そう簡単には燃えてはきません。逆に、オーバーテンション、気合いの入りすぎを冷ますのは比較的容易です。このコントロールを、学生たち自身でできるようになってほしいですね。」

ぬるい風呂を熱くしようと思ったら、ガスなどのエネルギーをたくさん使って、時間をかけて追い炊きをしなければなりませんが、熱すぎる風呂は水を入れれば、比較的短時間で冷ますことができます。このたとえが適切かどうかわかりませんが、イメージはかけ離れてはいないだろうと思います。


気持ちは熱すぎてもぬるすぎてもダメなので、最終的には適温にしなければいけないわけですが、重要なのは先にしっかりと熱くしておくこと。ぬるい風呂をあとから追い炊きしても、適温になる前にノーサイドになってしまう可能性が高いのです。

そんな気づきをもらえた、夏合宿の最終戦。これをさらなる成長の糧として、シーズンへと向かいます。

 


201708270027_15-600x0.jpg

NEXT MATCH
関東大学対抗戦A
対成蹊大学(http://www.seikeiruggerclub.com/
9
17日(日) 百草グラウンド
17
時キックオフ
過去の対戦成績:関東大学対抗戦252敗(大学選手権での対戦はなし)

成蹊大学の直近5
6
4日 ●2443山梨学院大学(関東大学春季大会C
6
11日 ●2161日本体育大学(関東大学春季大会C
7
2日 ●2159青山学院大学(練習試合)
8
20日 ●2833大東文化大学(夏季練習試合)
8
23日 ●059東海大学(夏季練習試合)



(文/木村俊太・写真/志賀由佳)

特集一覧