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夏季練習試合 大東文化大学戦

夏季練習試合 大東文化大学戦

2019/08/15

8月15日(木)・サニアパーク菅平メイン
○帝京大学40-5大東文化大学●


 
《帝京大学》
[FW]
(1)清水⇒北⇒清水(2)李(承爀)⇒照内(3)細木⇒奥野(4)佐藤⇒水谷(5)久保⇒野田(6)トンガタマ⇒安田(7)亀井⇒上山(8)金(隆)⇒山添
[BK]
(9)田中(怜)⇒末⇒谷中⇒末(10)北村⇒高本(11)大藪⇒薬師寺⇒大藪(12)李(承信)⇒本郷(13)マクカラン⇒尾﨑(14)木村⇒神座(15)小村⇒平坂(海)
 
《大東文化大学》※先発のみ
[FW]
(1)渋谷(2)小泉(3)藤井(4)呉山(5)タモウア(6)服部(7)篠原(8)佐々木
[BK]
(9)南(10)高本(11)佐藤(12)星野(13)シオペ(14)朝倉(15)鈴木
 
【前半】【得点経過】
【36分】帝7-0大
ターンオーバーから連続攻撃。FLトンガタマが抜け出し、大きく前進。つかまるも、ラックからSH末が持ち出し、そのまま走り切ってトライ。ゴール成功。
 
 
【後半】【得点経過】
【6分】帝7-5大
ラインアウトからモールを押し込まれ、トライを奪われる。
 
【9分】帝12-5大
CTB尾﨑がインターセプト。そのまま走り切ってトライ。
 
【12分】帝19-5大
相手ボールのラインアウトのこぼれ球をFL上山が拾って、BKへ展開。WTB神座が抜け出し、走り切ってトライ。ゴール成功。
 
【15分】帝26-5大
ラインアウトから連続攻撃。BKに展開し、WTB神座が抜け出して、走り切ってトライ。ゴール成功。
 
【31分】帝33-5大
相手のラインアウトのこぼれ球を拾って、連続攻撃。CTB本郷が抜け出してトライ。ゴール成功。
 
【42分】帝40-5大
ペナルティキックのクイック・リスタートから連続攻撃。ラックからNo8山添が持ち出して、トライ。ゴール成功。
 
 
《BRIEF REVIEW》
 
菅平での練習試合第1戦の相手は、大東文化大学。春季大会では帝京が快勝しているが、そこからお互いにどれほど成長しているか、また、いくつもの新たな挑戦がどれほど通用するのかといったことが試される一戦と言える。しかし、台風10号の接近で、菅平高原も強風に見舞われた。雨にこそ降られなかったものの、強風の影響でお互いにノックオンが増え、ラインアウトでのノットストレートも増える。キックは風上と風下ではまるで飛び方が異なり、風向きも時間によって微妙に変化するなど、選手たちにとっては厳しいコンディションでの試合となった。前半、風下の帝京は我慢の展開を強いられる。0対0の緊迫した展開が続くが、36分、ようやく均衡が破れる。FLトンガタマの突破からチャンスを作ると、SH末がうまく抜け出してトライを奪い。前半を7-0で折り返した。なお、今シーズン、FWが特にこだわっているスクラムは、ペナルティを取られる場面もあったものの、帝京が押し込む場面が多かった。風上に立った後半は、一転、優位な展開となる。ペナルティが続いた後半開始早々にラインアウト・モールで失点したものの、その後は帝京のペース。9分にCTB尾﨑がインターセプトからのトライで流れを引き寄せると、そこからWTB神座の連続トライで大きく突き放す。さらに、CTB本郷、No8山添のトライで、40-5でノーサイド。終始、強風に苦しめられながらも、帝京がきっちりとした試合運びで勝利した。

 
 
 《POST MATCH INTERVIEW》
 
■岩出雅之監督
「今日は台風の影響もあり、また久しぶりの試合ということもあり、しっくり行かないところも多々ありましたが、スタートゲームとして、夏合宿でやってきたことが少しでも出せればと思って見ていました。特に、ゲインラインを意識して、ボールを動かしていくというところですが、前半はどうしても風に左右されてしまう部分がありました。前後半でメンバーを入れ替えたのは、久しぶりの試合なので、できるだけ多くの選手が高いレベルで実践を積めるようにという意図がありました。ケガが治って、復帰してきた選手も何人かいますし、ここから調子を上げていってくれることを期待したいです。合宿はまだ3分の1ぐらいが終わったところですが、いいところもあり、まだまだなところもありという感じです。急に成果が出ることもないのですが、いまやっていることが時間とともに馴染んできて、秋・冬にはいい成果となってほしいと思っています。」
 
■キャプテン・本郷泰司(4年)
「前半は風下でキックがうまく使えない状況の中、自分たちのミスで流れを作ることができませんでした。前半の最初はセットプレーも安定せず、ハンドリングエラーも多く、それがなければ、もっと自分たちのペースでできたのではないかと思います。ただ、後半は風上になったこともあり、一人一人が前に出て、ゲインラインを越えようという意識が強く出せたと思います。相手も疲れてきたこともあったと思いますが、後半は勢いに乗れた、いいゲームができたのではないかと思います。この合宿は、とても雰囲気のいい練習ができています。一人一人が本気を出し切る練習を、ここからも続けていきたいです。また、チームとして、一人一人がラグビーの理解力を高めるためのミーティングもやっています。次戦は早稲田大学さんとの試合、春季大会では勝つことができましたが、メンバーも違ってくるでしょうし、去年の菅平では負けていますので、その借りを返すという意味でも、自分たちが今できることを全力で出し切って、勝ち切りたいと思っています。」


 
■久しぶりのゲームで手応えを得た・FL上山黎哉(2年)
「半年ぶりぐらいの復帰戦でしたが、自分のできること、強み、そして、合宿でやってきたことを出して、周りを引っ張っていこうという気持ちでやりました。最初はミスも多かったのですが、コンタクトの部分で勝っていければいい流れに持っていけるという手応えも得られました。自分は後半からでしたが、前半は風下ということもあって、自分たちのやりたいことがあまりできていなかったように感じていました。後半は風にも助けられて、入りの部分から流れもよく、そのまま乗っていけました。合宿ではハードな、いい練習ができていて、今日の試合にもそれがつながっていたと思います。今日の試合、いい部分もたくさんありましたが、細かいミス、不用意なミスも多かったので、そこは修正して、次の早稲田大学戦に向けて、もっといいパフォーマンスが出せるように、貪欲にやっていきたいと思います。」
 
■難しい位置からもゴールキックを決めた・SO高本幹也(1年)
「後半からの出場で風上だったので、エリアを意識して敵陣で戦うことは、チームとして意識してやりました。常に敵陣でやるという部分はチームとしてはうまくできたと思いますが、キックの精度がまだまだで、僕のキックで自陣から敵陣にうまくボールを運ぶというところができていなかったです。ゴールキックは難しい位置からも5本中4本、決めることができましたが、風上だったので飛距離は気にせず、狙う場所にだけ集中できました。合宿はハードですが、昨日、オフがあって、リフレッシュできたので、今日の試合は疲労もなくプレーできました。自分の課題は、まずはフィジカル。体が小さいので、しっかりトレーニングして、体を作っていきたいです。SOの役割はゲームメイクと体を張るディフェンスだと思っているので、このあともそれを意識してやっていきたいと思います。」


 
《PICK UP PLAYERS》
 
アジリティ・トレーニングの成果を発揮し、2トライを奪う
 
 
WTB 神座立樹(3年)
Kanza Tatsuki
 

 
医療技術学部スポーツ医療学科
専修大学松戸高校出身
身長178cm/体重76kg
 
 
■今日の試合、どんな気持ちで臨んだのでしょうか。
「久しぶりのAチームでの試合ということで、けっこう意気込んでいたのですが、平常心は忘れずに、この合宿で取り組んできたことを出そうと意識して、試合に臨みました。」
 
■2トライを奪いましたが、プレーの手応えはどうでしたか。
「加藤慶コーチとアジリティのトレーニングに取り組んできて、その成果が今日、1対1の場面で出たのかなと思います。」
 
■トレーニングの成果が試合に出たということで、けっこう自信になったのでは?
「はい、うれしかったです。自信になりました。」
 
■ここまでの合宿全体の手応えはどうですか。
「コンタクトの激しさ、ディフェンスのラインスピードなどを意識して取り組んできて、ラインスピードの部分は今日の試合でも手応えを感じられたのですが、自分自身のタックルの強さが課題なので、そこをこの合宿でもっと強化していって、ディフェンスでもチームを勢いづけられるような選手になりたいです。」
 
■今後に向けて、意気込みをお願いします。
「今日できたプレーをスタンダードにして、もっともっと上のレベルでプレーできるように、しっかり練習していきます。」
 
 
後半からの出場。一瞬の加速で抜いていくプレーで2トライを奪った。加藤慶コーチと取り組んだアジリティ・トレーニングの成果が出たと笑顔で語る。だが、もちろん、ここで満足しているわけではない。このプレーをスタンダードとして、さらなるレベルアップを誓っている。自身も課題として挙げているディフェンス面にさらに磨きがかかれば、チームとしてもかなり頼もしい存在になるだろう。



《COLUMN》
 
―― 全員が同じ方向を向く ――
 
 
帝京大学ラグビー部では、毎年、「イヤーブック(年鑑)」を発行しています。この原稿執筆現在、このホームページから「2018年度版」を見ることができます。今年度版(2019年度版)ももう間もなく発行される予定です。
 
そのイヤーブックの中の人気企画の一つに、チームのキャプテンとOBとの座談会があります。今年度もOBが本郷キャプテンにさまざまなアドバイスをしてくれました。
 
詳しい内容はイヤーブック発行後のお楽しみですが、ここで一つだけご紹介したいと思います。パナソニックワイルドナイツ所属で、日本代表の堀江翔太選手が座談会の中で何度も口にした言葉です。
 
「もし大学生時代に戻れるとしたら、(キャプテンの仕事として)戦術戦略を全員に理解させたかった。自分たちはどういうラグビーで勝つのか、どんなスタイルでやっていくのかを全員が理解していたら、もっと勝てていたと思う。全員が同じモチベーションでやり続けることは難しいけど、全員がどういうラグビーをするのかを理解することはできる。」
 
いま、日本代表で力を入れていることも、このことだと言います。つまり、日本代表はこういうラグビーをして勝つんだということを、メンバー外も含めて、全員が理解している状態にするということです。
 
よく「全員が同じ方向を向いているチームは強い」などと言われます。これは、「気持ちが一つになっている」とか「一つの目標をみんなが共有している」といった意味にとらえられることが多いかと思います。でも、それ以上に「戦術戦略の理解が共有されている」という直接的な部分が大事だということでしょう。
 
帝京も、日本代表も、あと一戦してから本番を(帝京は対抗戦を、日本代表はワールドカップを)迎えます。それぞれ、どういうラグビーで、どんなスタイルで勝ってくれるでしょうか。とても楽しみです。
 
 
《NEXT MATCH》
夏季練習試合
対早稲田大学(https://www.wasedarugby.com/
8月21日(木) サニアパーク菅平D
13時キックオフ
 
(文/木村俊太・写真/帝京大学ラグビー部)

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