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2022/10/16【 関東大学対抗戦A 】vs日本体育大学 マッチレポート

2022/10/16【 関東大学対抗戦A 】vs日本体育大学 マッチレポート

2022/10/20

《試合経過》
【 前半 】
05分 【帝京大学】 トライ 敵陣ゴール前ラインアウトからモールを形成し2江良が抜け出しそのままトライ ゴール不成功5-0
07分 【帝京大学】 トライ 敵陣で相手ペナルティから10高本がタップアンドゴーでそのままトライ 10高本ゴール成功 12-0
09分 【日本体育大学】 ペナルティゴール 14 成功 12-3
13分 【帝京大学】 トライ 敵陣連続攻撃から2江良がトライ 10高本ゴール成功 19-3
16分 【帝京大学】 トライ 自陣からの連続攻撃し10高本から11戒田へキックパスが通り11戒田がトライ 10高本ゴール成功 26-3
24分 【日本体育大学】 ペナルティゴール 14 成功 26-6
26分 【帝京大学】 トライ 敵陣連続攻撃から左へ展開し13二村が抜け出しトライ 10高本ゴール成功 33-6
28分 【帝京大学】 1 髙井翔太 → 17 津村大志
30分 【帝京大学】 トライ 敵陣連続攻撃から左へ展開し11戒田が抜け出しトライ 10高本ゴール成功 40-6
33分 【帝京大学】 トライ 敵陣ラインアウトからモールを形成しそのまま押しこみ2江良トライ ゴール不成功 45-6
37分 【帝京大学】 トライ 敵陣ラインアウトからモールを形成しそのまま押しこみ2江良トライ 10高本ゴール成功 52-6
40分 【帝京大学】 トライ 敵陣ラインアウトから攻撃を重ね2江良がトライ 10高本ゴール成功 59-6

前半終了:帝京大学 59-6 日本体育大学


【 後半 】
03分 【帝京大学】 トライ 自陣ラインアウトから左へ展開し、7奥井が抜け出し、4山川トライ 10高本ゴール成功 66-6
11分 【帝京大学】 トライ 敵陣でターンオーバーし、14小村が走り切りトライ 10高本ゴール成功 73-6
12分 【帝京大学】 トライ 自陣から左へ展開し、13二村が抜け出しそのままトライ 10高本ゴール成功 80-6
13分 【帝京大学】 12 松山千大 → 22 大町佳生
17分 【帝京大学】 トライ 敵陣連続攻撃から右へ展開し13二村が抜け出しそのままトライ 10高本ゴール成功 87-6
19分 【帝京大学】 トライ 敵陣で14小村がインターセプトし、そのままトライ 10高本ゴール成功 94-6
【帝京大学】 2 江良颯 → 16 福井翔
25分 【帝京大学】 トライ 敵陣ラインアウトから連続攻撃し、最後は13二村トライ 10高本ゴール成功 101-6
27分 【帝京大学】 3 上杉太郎 → 18 崔暢賢
28分 【帝京大学】 トライ 自陣から左へ展開し、最後は11戒田トライ 10高本ゴール成功 108-6
【帝京大学】 13 二村莞司 → 23 日隈太陽
29分 【帝京大学】 4 山川一瑳 → 19 本橋拓馬 , 5 江里口真弘 → 20 尹礼温
32分 【帝京大学】 トライ 敵陣連続攻撃から右へ展開し、最後は6青木トライ 10高本ゴール成功 115-6
【帝京大学】 10 高本幹也 → 21 上村樹輝
38分 【帝京大学】 シンビン 危険なプレーにより 17津村大志 シンビン
40分 【帝京大学】 トライ 敵陣で14小村がインターセプトし、そのままトライ 14小村ゴール成功 122-6
42分 【帝京大学】 トライ 自陣から右へ展開し、最後は9李トライ 14小村ゴール成功 129-6

試合終了:帝京大学 129-6 筑波大学

(試合速報担当:4年 湯浅宏太 3年 辺 純鍾)



《BRIEF REVIEW》

対抗戦第4戦は日本体育大学との試合。ここ2試合、開始直後の入りの時間帯で苦戦している帝京。試合開始から集中してプレーしたい。
その入りの時間帯への意識はチームでも強く共有されており、この日は開始直後からエンジン全開で得点を重ねていく。
4分、スクラムを押してペナルティをもらい、ゴール前へ。モールで一度はボールに絡まれ、奪われるが、再度、ラインアウトからモールを押し込み、HO江良が持ち出して先制トライを奪う(5-0)。6分には、ペナルティからSO高本幹がクイック・リスタート。そのまま走り切ってトライ(12-0)。
9分にPGを決められるも、13分、ラインアウトからFB谷中の前進でチャンスを作り、ラックサイドに走り込んできたHO江良がうまくボールをもらってトライ(19-3)。16分、スクラムから展開し、WTB小村が大きく前進。SO高本幹の左奥へのキックに、この日が対抗戦初先発のWTB戒田がスピードを活かして追い付きトライ(26-3)。
24分に再度PGを決められるが、直後の26分、相手のノックオンしたボールをつないで、WTB小村が大きく前進。FL奥井のオフロードパスをCTB二村がうまくキャッチして抜け出してトライ(33-6)。30分、相手ボールのラインアウトが乱れたところをHO江良がうまくキャッチし、前方へキック。相手ボールになるが、キックカウンターから攻め、WTB戒田が抜け出してトライ(40-6)。
34分、ラインアウトからモールを組み、22mラインの外から押し切って、HO江良がトライ(45-6)。攻められる場面もあるが、PR津村のジャッカルなどもあり、しっかりと守る。37分、ラインアウト・モールで押し込み、HO江良がトライを奪うと(52-6)、その直後、SO高本幹の55:22でチャンスを作る。40分、ラインアウトからモールを押し込み、崩れるも、ラックからHO江良が持ち出してトライ。59-6で前半を折り返した。
ハーフタイムに「得点差を気にせず、やるべきことをやり続ける」ことを確認したこともあり、後半も開始直後から帝京が得点を重ねていく。3分、ハーフウエイラインからやや自陣に入ったところからのラインアウト。ここからつないで、FL奥井、CTB二村らが前進。ラックサイドに走り込んだLO山川が抜け出してトライ(66-6)。
10分、ラックでターンオーバーして、WTB小村がボールを拾い、そのまま走り切ってトライ(73-6)。12分、キックオフのこぼれ球をWTB小村がうまく拾ってつなぐ。CTB松山-CTB二村とつなぎ、二村が抜け出し、自陣10mライン付近から走り切ってトライ(80-6)。
16分、ラインアウトからつなぎ、CTB二村が抜け出し、走り切ってトライ(87-6)。19分、CTB小村がパス・インターセプトし、そのまま走り切ってトライ(94-6)。26分、ラインアウトからモールを押し込み、崩れるが、ラックからつなぐ。SH李-CTB大町-CTB二村とつなぎ、二村が抜け出してトライ(101-6)。
28分、キックオフからつないで、PR津村が前進。ラックからSH李-SO高本幹-WTB戒田と渡り、戒田が抜け出してトライ(108-6)
後半、残り時間が少なくなるが、帝京の攻撃は止まらない。32分、ターンオーバーしてつなぐ。ラックからSH李-FB谷中-FL青木と狭いタッチ際でつなぎ、青木が抜け出してトライ(115-6)。40分、WTB小村が、またもパス・インターセプトに成功し、そのまま走り切ってトライ(122-6)。42分には、キックオフからつないで、WTB上村-FL青木-SH李とつながり、李が抜け出してトライ。ゴールも決まったところでノーサイド。帝京が129-6で勝利し、対抗戦4連勝を飾った。



《COLUMN》

―― やるべきことは変わらない ――

対抗戦第4戦のこの日、帝京はここ2試合で試合の入りの時間帯で苦戦した反省から、まずは試合の入りに集中することを心掛けました。その結果、これまでとは違い、試合の序盤から着実に得点を重ねていきました。

着実に得点を重ねる試合展開で次に問題になるのは、いわゆる「中だるみ」。得点差が大きく開いてしまうと、試合の勝敗はほぼ決まったと無意識が感じ取り、集中力を欠いたプレーが出がちです。しかし、集中力を欠いたプレーをしてしまうと成長を阻害することはもちろん、思わぬケガにもつながりかねません。

ですが、この日の帝京はこの「中だるみ」もほぼ見られず、80分間、集中力を保ち続けることができました。

得点差が開いたあとでも集中力を維持できた要因について、松山千大キャプテンは「どれほど点差が開いても自分たちのやるべきことは変わらないので、しっかりと一つ一つのプレーを丁寧にやろうということはみんなに伝えていた」「それをみんなが実行してくれた」と語ってくれました。また、江良颯選手は「もう一回、気持ちを引締めようということと、基本に忠実に、自分たちがやってきたことを大事にプレーしようと声を掛けました」と語っています。

二人の話から「自分たちがやるべきことは得点差とは関係ないことを確認した」ということがわかります。そして、全員がそれを理解していたので、全員がそのとおりにプレーしたということでしょう。

「当たり前のことをやっただけ」とも言えますが、この「当たり前のことを当たり前にやる」ことがいかに難しいかは、帝京有利と言われていたにもかかわらず苦戦した試合が何度もあったことからもわかります。

しかし、この日の試合は「当たり前のことを当たり前にやる」こと自体が、選手たち全員の中で「当たり前」になっていたようです。

ここから対抗戦も昨年度の上位校との対戦が続きます。今後はその「当たり前のことを当たり前にやる」ことがよりいっそう求められることになるはずです。その時、この日の試合での経験が大きく活きてくるかもしれません。


(文・木村俊太/写真・志賀由佳)

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