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2025/9/13【 関東大学対抗戦A 】vs立教大学 マッチレポート

2025/9/13【 関東大学対抗戦A 】vs立教大学 マッチレポート

2025/09/16

関東大学対抗戦A 対立教大学戦

9月13日(土)・駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場
○帝京大学48-21立教大学●


《BRIEF REVIEW》

2025年度の対抗戦が始まった。第1戦の相手は立教大学。

3分、帝京はキックチャージしたボールを確保し、連続攻撃。ラックから、SH武智-PR遠藤-SO本橋-CTB大町-WTB青栁-FL河村と渡り、河村が走り切って先制トライを奪う(5-0)。

その後も帝京が攻める時間帯となるが、ミスと相手のうまいキックなどもあり、ゴール前まで攻め込まれてしまう。必死のディフェンスも反則が重なり、12分にトライを奪われてしまう(5-7)。

逆転を許した帝京だが、すぐに反撃。直後のキックオフのボールをWTB佐藤(楓)の好タックルからCTB上田(倭士)がボールを奪ってターンオーバー。ここからつないで、WTB青栁、No.8平野らが前進。14分、ラックから、SH武智-CTB大町と渡り、大町が抜け出してトライ(12-7)。

さらに攻め続ける帝京だが、ミスもあり、取り切れない展開が続く。28分、ようやく得点機が訪れる。ラインアウトから展開。SH武智-WTB青栁-CTB大町-WTB青栁と渡り、青栁が走り切ってトライ(19-7)。

続く32分にはスクラムでアドバンテージをもらって攻撃。SH武智-WTB青栁と渡り、青栁が抜け出してトライ(26-7)。36分には、キックカウンターからSO本橋が仕掛けて前進。前方へのキックをFB吉田(琉)が拾って前進し、FLイリエサにパス。イリエサが抜け出してトライ(31-7)。

このあと、いいディフェンスもあり、攻める展開になるも、ミスや反則が出て得点には至らない。さらに反則が続き、攻め込まれるが、ここは守り切って、31-7でハーフタイムを迎えた。

後半、勢いに乗っていきたい帝京だったが、ハイボールの処理を誤り、反則となってピンチを迎える。さらに反則が重なり、5分、ラインアウトから攻められ、トライを奪われてしまう(31-14)。

帝京は14分、ラインアウトからモールを押し込み、HO三浦がトライ(36-14)。続く18分もラインアウトからモールを押し込む。今度はHO三浦が持ち出し、すぐにWTB青栁にパス。青栁がそのまま抜け出してトライ(43-14)。

29分、ラインアウトから連続攻撃。PR森山が前進。ラックから、SH武智-SO本橋-WTB青栁と渡り、青栁がこの日4つ目のトライを奪う(48-14)。

34分、スクラムから攻められ、乱れたボールを拾われてトライを許してしまう(48-21)。さらに帝京にミスなどもあり、ゴール前まで攻め込まれるが、HO三浦のこぼれ球へのすばやい反応などもあり、地域を戻す。

最後に攻める時間帯もあったが、攻め切れずにノーサイド。48-21で帝京が対抗戦初戦に勝利し、勝点6を獲得した。


《COLUMN》
―― 連続性のスポーツ ――

2025年度シーズンの対抗戦が始まりました。帝京は立教大学との試合を戦い、48-21で勝利し、勝点6を獲得することができました。

立教大学との試合だけを見ますと、ここ数年は帝京が80点以上の得点をあげ、失点も7点以内だったこともあり、試合後、記者さんたちの間に「帝京、どうした?」というような微妙な空気感が漂いました。

この空気感は記者会見にも引き続き漂い続け、記者さんたちからの質問はネガティブな内容のものばかりでした。これには相馬監督も「まるで帝京が負けたみたいな質問ですね」「48-21で勝利して『苦戦』と言われてしまうとは」と苦笑していましたが、記者さんたちに微妙な空気感が漂った理由があったこともまた事実です。

その理由について、相馬監督は特に「反則」と「連続性」を強調されていました。

反則については言わずもがなでしょう。攻め込んでいる大事な場面で反則をしてしまえば得点チャンスを失いますし、自陣で反則をすればたちまち失点のピンチが訪れます。

もう一つの「連続性」については、相馬監督が常々強調されていることでもあります。「ラグビーとは連続性のスポーツである。一つや二つ、いいプレーをしてもそれだけではなかなか結果にはつながらない。辛坊強く、いいプレーを連続させなければいけない。連続性が途切れるようなプレーをしてしまうと、一気にピンチになる。チャンスの場面であっても、連続性が途切れた途端にピンチが訪れる」というものです。

この日の試合、ミスや反則で連続性が途切れるシーンが数多くありました。

9月1日の関東大学ラグビー秋季公式戦メディアカンファレンスで大町主将が掲げた「今年のチームを表す漢字一文字」は「粘」でした。ここからどれだけ粘って、プレー連続性を継続していけるか。

今シーズンはそんな視点でチームを見守っていくのはいかがでしょうか。

(文/木村俊太・写真/和田八束)

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