SPECIAL
スペシャル
SPECIAL
スペシャル
2025/11/16【 関東大学対抗戦A 】vs明治大学 マッチレポート
2025/11/18
関東大学対抗戦A 対明治大学戦
11月16日(日)・秩父宮ラグビー場
●帝京大学17-21明治大学○
《BRIEF REVIEW》
対抗戦も残るところあと2戦。この日の相手は明治大学。1敗同士の注目の対戦となった。
開始直後から両チームの意地と意地とがぶつかり合う展開となる。帝京が攻め込む場面も多いが、セットプレーでのミスもあり、取り切れない。逆に攻められる場面もあるが、帝京のディフェンスも堅い。
全体的に両チームともにハイパントを多く使って攻めるが、キャッチに関してはやや相手の方に分がある形となる。それでも帝京は守りからペースを作るべく、接点での強い当たりで対抗する。
両者がっぷり四つの展開から得点が動いたのは21分。帝京が攻め込み、相手の反則が重なる。ボールを地面に置いてのタップキックから、No.8ダウナカマカマが前進。ラックから、SH武智-HO髙矢と渡り、一度止められるも再度前進して髙矢がトライ(7-0)。
その後も一進一退が続く。攻め込まれる時間帯も続くが、帝京は全員が必死のディフェンス。ゴール直前での接点では何人もの手が伸び、相手のノットリリーズザボールを誘う。
44分、スクラムで相手がペナルティ。CTB大町が難しい角度からのPGを決め、10-0と帝京リードで前半を折り返した。
後半はキックオフボールの処理ミスからのピンチで始まる。4分、帝京も強烈なタックルで対抗するが、こぼれたボールが後ろに転がり、相手につながれ、トライを許してしまう(0―7)。
その後もまた一進一退。お互いキックも多用しつつ、カウンターラックでのターンオーバーなど、接点でのぶつかり合いもさらに激しくなる。
帝京も必死のディフェンスを見せるが、ペナルティが重なり、24分、ラインアウトからモールを押し込まれ、トライを奪われてしまう(10-14)。
さらに激しい攻防が続く。40分、ラインアウトからフェーズを重ねる。ラックから、SH武智-SO本橋-CTB大町-WTB青栁-FLフィシプナと渡り、フィシプナが前進。さらに、青栁-FB吉田(琉)とパスし、吉田が抜け出してトライ(17-14)。ここで帝京が逆転した。
ゲームはまだ続く。そしてここから帝京にいくつかのミスが重なる。さらに崩れたスクラムでペナルティの判定を受け、ピンチとなる。それでもゴール前で激しいディフェンスを見せる帝京。
ところが、46分、崩れたモールがペナルティとなり、判定はペナルティトライ。ここでノーサイドとなり、17-21で帝京は対抗戦2敗目を喫した。
《COLUMN》
―― いまこそ問われる4年力 ――
帝京は対抗戦2敗目を喫しました。対抗戦で2敗以上を喫したのは、コロナ禍真っ只中の2020年度以来(このシーズンは対抗戦3敗)。相馬監督体制になってからは初めてです。対抗戦上位校は実力拮抗で、順位の決定は最後の最後までもつれそうです。
まだまだ立て直すチャンスはありますし、上位校の実力は拮抗しているわけですから、むしろここからが本当の勝負だと言えます。
ずっと強い帝京を見てきているので忘れがちですが、大学選手権初優勝のシーズン(2009年度)は対抗戦で2敗して4位、翌年のV2のシーズン(2010年度)は対抗戦で3敗しての4位と、2年連続で対抗戦4位から大学日本一を掴んでいます。
特に印象的なのが、(毎年のようにこのコラムで語っていますが)2010年度、V2を果たした吉田光治郎主将のチームで発揮された「4年力」です。対抗戦で3連敗した帝京は、岩出雅之監督(現・顧問)の助言もあり、4年生だけのいわゆる「飲み会」を催すことになりました。
終盤まで、ほぼ「対抗戦3連敗の憂さ晴らし」のような飲み会となり、そろそろお開きという頃、吉田主将が「みんな、聞いてくれ」と言って立ち上がりました。
「みんなの力を俺に貸してくれ!」
普段、こんなことを言うタイプではないと思われていた吉田主将の一言に4年生たちは奮起します。C・Dチームの4年生たちもチームの気持ちを一つにするべくリーダーシップを発揮するようになり、チームは強くまとまっていきました。
4年生を中心に練習の強度も上がり、驚くほどの成長を見せ、大学選手権では対抗戦で敗れた相手も次々と撃破し、大学日本一へと駆け上がっていきました。
4年力が発揮された年の帝京は、対抗戦の成績にかかわらず強い。これは歴史が証明しています。対抗戦で2敗を喫したいまこそ、4年力が問われる時だと思います。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
11月16日(日)・秩父宮ラグビー場
●帝京大学17-21明治大学○
《BRIEF REVIEW》
対抗戦も残るところあと2戦。この日の相手は明治大学。1敗同士の注目の対戦となった。
開始直後から両チームの意地と意地とがぶつかり合う展開となる。帝京が攻め込む場面も多いが、セットプレーでのミスもあり、取り切れない。逆に攻められる場面もあるが、帝京のディフェンスも堅い。
全体的に両チームともにハイパントを多く使って攻めるが、キャッチに関してはやや相手の方に分がある形となる。それでも帝京は守りからペースを作るべく、接点での強い当たりで対抗する。
両者がっぷり四つの展開から得点が動いたのは21分。帝京が攻め込み、相手の反則が重なる。ボールを地面に置いてのタップキックから、No.8ダウナカマカマが前進。ラックから、SH武智-HO髙矢と渡り、一度止められるも再度前進して髙矢がトライ(7-0)。
その後も一進一退が続く。攻め込まれる時間帯も続くが、帝京は全員が必死のディフェンス。ゴール直前での接点では何人もの手が伸び、相手のノットリリーズザボールを誘う。
44分、スクラムで相手がペナルティ。CTB大町が難しい角度からのPGを決め、10-0と帝京リードで前半を折り返した。
後半はキックオフボールの処理ミスからのピンチで始まる。4分、帝京も強烈なタックルで対抗するが、こぼれたボールが後ろに転がり、相手につながれ、トライを許してしまう(0―7)。
その後もまた一進一退。お互いキックも多用しつつ、カウンターラックでのターンオーバーなど、接点でのぶつかり合いもさらに激しくなる。
帝京も必死のディフェンスを見せるが、ペナルティが重なり、24分、ラインアウトからモールを押し込まれ、トライを奪われてしまう(10-14)。
さらに激しい攻防が続く。40分、ラインアウトからフェーズを重ねる。ラックから、SH武智-SO本橋-CTB大町-WTB青栁-FLフィシプナと渡り、フィシプナが前進。さらに、青栁-FB吉田(琉)とパスし、吉田が抜け出してトライ(17-14)。ここで帝京が逆転した。
ゲームはまだ続く。そしてここから帝京にいくつかのミスが重なる。さらに崩れたスクラムでペナルティの判定を受け、ピンチとなる。それでもゴール前で激しいディフェンスを見せる帝京。
ところが、46分、崩れたモールがペナルティとなり、判定はペナルティトライ。ここでノーサイドとなり、17-21で帝京は対抗戦2敗目を喫した。
《COLUMN》
―― いまこそ問われる4年力 ――
帝京は対抗戦2敗目を喫しました。対抗戦で2敗以上を喫したのは、コロナ禍真っ只中の2020年度以来(このシーズンは対抗戦3敗)。相馬監督体制になってからは初めてです。対抗戦上位校は実力拮抗で、順位の決定は最後の最後までもつれそうです。
まだまだ立て直すチャンスはありますし、上位校の実力は拮抗しているわけですから、むしろここからが本当の勝負だと言えます。
ずっと強い帝京を見てきているので忘れがちですが、大学選手権初優勝のシーズン(2009年度)は対抗戦で2敗して4位、翌年のV2のシーズン(2010年度)は対抗戦で3敗しての4位と、2年連続で対抗戦4位から大学日本一を掴んでいます。
特に印象的なのが、(毎年のようにこのコラムで語っていますが)2010年度、V2を果たした吉田光治郎主将のチームで発揮された「4年力」です。対抗戦で3連敗した帝京は、岩出雅之監督(現・顧問)の助言もあり、4年生だけのいわゆる「飲み会」を催すことになりました。
終盤まで、ほぼ「対抗戦3連敗の憂さ晴らし」のような飲み会となり、そろそろお開きという頃、吉田主将が「みんな、聞いてくれ」と言って立ち上がりました。
「みんなの力を俺に貸してくれ!」
普段、こんなことを言うタイプではないと思われていた吉田主将の一言に4年生たちは奮起します。C・Dチームの4年生たちもチームの気持ちを一つにするべくリーダーシップを発揮するようになり、チームは強くまとまっていきました。
4年生を中心に練習の強度も上がり、驚くほどの成長を見せ、大学選手権では対抗戦で敗れた相手も次々と撃破し、大学日本一へと駆け上がっていきました。
4年力が発揮された年の帝京は、対抗戦の成績にかかわらず強い。これは歴史が証明しています。対抗戦で2敗を喫したいまこそ、4年力が問われる時だと思います。
(文/木村俊太・写真/志賀由佳)
アーカイブス
- 2025年11月(14)
- 2025年10月(25)
- 2025年9月(16)
- 2025年8月(16)
- 2025年7月(8)
- 2025年6月(18)
- 2025年5月(18)
- 2025年1月(21)
- 2024年12月(10)
- 2024年11月(16)
- 2024年10月(5)
- 2024年9月(16)
- 2024年8月(25)
- 2024年7月(23)
- 2024年6月(19)
- 2024年5月(21)
- 2024年4月(5)
- 2024年1月(18)
- 2023年12月(8)
- 2023年11月(22)
- 2023年10月(15)
- 2023年9月(14)
- 2023年8月(12)
- 2023年7月(9)
- 2023年6月(6)
- 2023年5月(9)
- 2023年4月(2)
- 2023年1月(11)
- 2022年12月(8)
- 2022年11月(9)
- 2022年10月(12)
- 2022年9月(43)
- 2022年8月(4)
- 2022年7月(20)
- 2022年6月(31)
- 2022年5月(5)
- 2022年1月(19)
- 2021年12月(6)
- 2021年11月(12)
- 2021年10月(23)
- 2021年9月(11)
- 2021年8月(16)
- 2021年7月(3)
- 2021年6月(23)
- 2021年5月(8)
- 2021年1月(4)
- 2020年12月(14)
- 2020年11月(19)
- 2020年10月(33)